一 朝紫に明けて行く 生駒(いこま)金剛(こんごう)遙(はる)に見て
黎明(あさけ)の光身に浴びつ 希望(のぞみ)に生ける健児あり
十一 天地をこむる風雪を 凌(しの)ぎて咲くや白梅の
香りも高き姿こそ 我等が永久(とわ)の旗印
十二 この旗の下一筋に 若き我らの道行かむ
古き浪華の夢ならぬ 吾等の歴史いざ書かむ
二 高津の宮の昔より 大楠(だいなん)公(こう)の忠節や
金城(きんしょう)高く聳(そび)え立つ 豊大閣(ほうたいこう)の其の勲業
三 歴史の蹟(あと)は遠けれど 若き血汐の高鳴るや
英雄の覇図(はと) 永久(とこしえ)に 胸の小琴(おこと)に通う哉(かな)
四 思(おもい)も遠き丘の辺の 高きに登り見渡せば
雲かとまがう煤煙の 黒きはやがて世の姿
五 此の昏濁の世に立ちて 戦う時の剣(つるぎ) 太刀
鍛えんとして集れる 誓も固き健児団
六 東 朝日を迎えては 理想をはらむ東雲(しののめ)や
西タ(せき)陽(よう)を送りては 久遠(くおん)の思(おもい) 凝(こ)らしつつ
七 剛健 質実 自重 自治 至誠の思(おもい) 鍛うべく
ここ新興の気に燃ゆる 我が一団の意気を見よ
八 太乎洋の波高く 日東(にっとう)の岸を洗う時
心して立て国民と 叫ぶ声あり君きくや
九 此の国民を救わんと うら若き日の春秋(はるあき)を
鍛えて待つも今暫し 我等の希望(のぞみ)知るや君
十 桜花咲く春の野に 花の装(よそお)い 蝶の舞
栄華の夢を辿(たど)りつつ 鳴呼 世は眠る此の日頃 |