第二章 ラグビーの「いろは」

(一)ラグビーは「基本プレーを忠実に」

近年国内のラグビーゲームを観戦しますと、近代日本のラグビーはFW8人とHBの2人の計10人ラグビーが大流行とか・・・・・・・

FWの8人が必死になって相手からボールを奪い取りBKにボールを送ればハイパントキックか、SOと超人的プレーヤーのFBの2人でのサインプレー攻撃、「飛ばしパス」攻撃と、これまた大流行の近代日本ラグビーゲームのようです。

1987年第一回世界ラグビー選手権大会の優勝チームであるニュージランドのオールブラックスチームが来日してゲームを見せてくれました。

国立競技場での日本代表チームとの106点ゲーム、そして会長招待チームとの雨の日のゲームを観戦することができました。

観客の方々は、世界のトッププレーに魅了されてか最後まで席を立たずに観戦していました。

我々に取ってもこれからの手本となる得難い体験だったと思います。

日本代表が全力でぶつかっても止まらない、倒れない、ボールは落とさない、拾い上げる。素早い集散と強力な腕力、素晴らしい走力とスタミナと云うように、やはり一人一人の選手の体力の差を感じないわけにはいかないようでした。

彼らの話によると、彼らのずば抜けた体力は、普段のトレーニングから生まれ、例えば「カーワン」はチーム練習とは別に、毎日二時間自分のメニューを作ってトレーニングを続けている。会長招待の「リチャーズ(イングランド)」らも同様とか、世界のトップ選手達は目に見えない努力をしているとか。

日本の選手は、合宿などでは猛練習を選手が一様にするが、それ以上の日常の鍛錬に差があるようだ、また体の小さい者は相手よりも動き回らなければならないのに、それも負けている。スタミナの違いからだろうか、これも鍛錬不足のせいであろう。

これらの反省を踏まえて、スタミナ、筋力などを総合的に鍛えるフィットネスの強化が大切だということを痛感しました。向こうは各ポジションごとに百米、四百米、千四百米の走力、背筋力、敏しょう性などなど多くの必要な体力指標が出来ていて、そのレベルに達していない選手は、一人一人に細かな補強のメニューを渡され、次々と厳しい関門を越えねばならないとか。

ではプレーはと見ると、オールブラックスだからと云って何も格別なプレーをしていない、ひたすら基本に忠実なだけでおった。

ラグビーは、基本のプレーを忠実に行なえばゲームは最高になると云うことを

見せつけられた感がしました。

(二)チームプレーの基本原理

どの様なラグビーチームであっても、ゲームにおいてどの様なスタイルの攻撃方法を用いるにしても、常にラグビーと云うスポーツを根本から支配している基本な不変の原理が有るはずです。

この基本な不変の原理をオーストラリア・コーチング・マニアルによると、「チームプレーの基本原理」と呼んで、4つの基本原理を打ち出している。

もしこの「チームプレーの基本原理」を、よく理解して忠実にゲームで実行できれば、きっと素晴らしいチームが生まれることでしょう。

そしてチームプレーのトレーニングは、実戦に基づいたものでなければならないとか。

ラグビーのチームプレーを根本から支配するのは、次の4つが基本原理だと言われています。

(1)  Go  Forward  「前進」

(2)  Support        「支援」

(3)  Continuity  「継続」

(4)  Pressure      「圧力」

 4つの基本原理

基本原理の「一番目」は、攻撃の方向に関することです。

結局のところ「トライ」を得ることがラグビーの目的なのだから、チームは常にボールを前に動かして進まなければならないのです。

そこで前進(Go Forward)展開(Develop)が基本原理になるでしょう。

当り前のことと思うかも知れないが、実際のゲームを見ているとボールを持ったプレーヤーが味方もいる目の前の密集のど真ん中へ突入して行ったり、横走りす

るプレーヤーのあまりにも多いことに驚かされることでしょう。

勿論、チームが前進するチャンスを作りだすためには一時的に密集のど真中へ、または横への動きが必要なときもありますが、前進するという基本原理を忘れてしまつたら、どのチームも勝利はおぼつかないでしょう。

「二番目」の基本原理は、ボールを持っていない攻撃側のプレーヤーに関することです。

統計によるとゲーム中、ボールを持って最も活躍したと思われるプレーヤーであっても、1ゲーム80分間の中実際にボールに触れ持っていた時間を合計すると約60秒そこそこで有ったと云われています。

それならば、次に問題となるのは、ボールを持たない79分の動きで何をしたらよいかと云うことです。

「今どうしたら良いのか ?」答えはサポート(Suppot)に走れ、最良のサポートポジションに着くことでしょう。

誰しも自分がボールを手にしている時には必死でプレーをしていますが、ボールが自分の手から離れたとたんに一仕事が終わりと云う感じで、動きが急に鈍く悪くなる傾向のプレーヤーが多々見受けられます。

もし、ゲーム中プレーヤーが自分一人だけで長い時間ボールを持って前進することが不可能であるならば、味方のサポートを待つしかないでしょう。

サポートさえ有れば個々のプレーヤーの前進が阻まれることが有っても、チーム全体としては前進し続けることが可能になります。

ボールを持たないプレーヤーは、“「今どうしたら良いか ?」サポートできるポジションに走れ”ですよね!!!

「三番目」の基本原理が、正に今指摘したばかりの点即ち、攻撃でより長い時間ボールを前進し続けさせることです。

つまり継続(Continuity)こそは、ボールを所有(Possession)支配しているチームがゲームの主導権を持つ最終的な基本原理です。

もしチームがボールをポゼッションし続けて、サポートを得てボールを前進し続けることができるならば、自然に相手ゴールラインに到達してしまうはずです。

この様に攻撃を継続させるためには、色々なスキルがチームに、また個人に要求されることでしょう。

勿論、パスが継続ラグビーでは、最も広く多く用いられるスキルですが、それ以外にもラックやモール等も同様に継続ラグビーには必要なスキルでしょう。

「自分より不利なポジションに居るプレーヤーには、決してボールをパスしてはならない。

個々のプレーヤーは、このプレーがこの先どう前進展開していくかを予測し、得点する機会が有ることを事前に予知することができなくてはならない。」

基本原理の「最後」は、ボールを所有していない側に適用されるものです。

ボールを所有してない側と云えば、すぐ頭にピーンくるのはディフェンスそしてタックルでしょう。

しかしタックルは、スキルの一つで有っても基本原理には当てはまらないのです。何故ならばタックルは、ボールを持ったプレーヤーに接近していなければできないことだからです。

例えば、相手にタックルができないような地点にいても、プレッシャー(Pressure)なら加えることができます。

「プレッシャー」とは、相手チームから「攻撃の時間」と「攻撃のスペース」を奪うことです

別の表現をすれば「相手がミスを起こすのを待つ」のではなく「相手チームにミスを起こさせ」そこから相手のボールを獲得することです。

『相手の下手なプレーヤーからボールを奪い取れ』

以上の4つの基本原理は、一見実に単純なものに思えますが、この内のどれが軽視されても優れたチームプレーは生まれてはこないでしょう。

基本原理を念頭に置きながら、スクラム、ラインアウト、パス、ランニング、BKによる攻撃、防御等の練習を実施するべきでしょうし、ゲームに臨んでもこれらの基本原理を忠実に実施すべきです。

 基本原理の応用

前進の原理は、先ずセットプレーから始まります。

その第一は、スクラムでありラインアウトでしょう。攻撃を前進展開させるためにセットプレーで少しでも前に押し込むことが大切です。

セットプレーで少しでも押し込むことができれば、相手のディフェンスラインを後退させてボールを出せれば、生きたボールが生まれ、攻撃のために必要な時間とスペースが生まれることでしょう。

スクラムを押し込み相手のディフェンスラインを後退させ、ラインアウトでボールをコントロールしてボールを出すことができれば、BKによる攻撃等が非常に有利に前進展開することができるでしょう。

スクラムとラインアウトの詳細な解説は、本書の別項ですることにします。

前進する原理のうちもう一つ重要なことは、「ゲインライン」を意識することです。

セットプレーから生きたボールが出てきさえすれば攻撃チームは、毎回ゲインラインを越えることができるはずです。

しかし現実には、ボール獲得の方法によって攻撃方法を選択しなければならないでしょう。

例えば、スクラムからの攻撃では、相手チームのプレッシャーが組織的で強烈なので、ただ単純にボールをオープンにボールを回して攻撃してもゲインラインの突破は不可能でしょう。

そこで個々のプレーヤーのスキルで相手を抜いて出るとか、サイド攻撃を使うとか、エキストラマンを投入したり、スイッチプレーで縦に突いたりモール、ラックでポイントを作って二次攻撃を加えてゲインライン突破を計り前進する。

これに対して、ラインアウトからのボールであれば相手BKのディフェンスラインも、スクラムよりもずっと離れているので、FWから遠い位置でオーバーラップができるような方法を用いることもできるでしょう。

モールやラックでは、相手チームのディフェンスが組織化されない間に思い切って外側のスペースを使う作戦が効果的でしょう。

BKライン攻撃で横流れしないことも前進の原理の重要な項目の一つです。

BKラインを立て直すのは、主としてインサイドCTBの仕事です。

インサイドCTBにこの仕事をスムーズに実施させるために、他のプレーヤーは必死になってボールを彼に供給するために努力しているのです。

それは彼がラインを立て直してくれなければ、彼より外側のプレーヤーでは手の打ちようがないからです。

相手プレーヤーに攻撃を仕掛、加え、攻撃的に当たること、そしてそのために有利な姿勢を作ることも、これまた前進的な攻撃をもたらすためには欠かすことのできないスキルです。特に有利な正しい当たる姿勢、倒され方等、を日常の練習から努力して身に付けておいて下さいね・・・・・・・。

相手プレーヤーを抜くスキルも、前進攻撃の重要項目の一つです。

これには1対1で用いられるサイドステップやスワーブ等のランニング技術もあれば、ある方向へ攻撃すると見せかけて他の方向を攻撃するようなチーム戦略的攻撃も含まれます。

次にサポートの原理について検討して見ましょう。

サポートプレーに欠かせない項目は、「サポートし続けようという心構え(精神力)、サポートへの最良のポジション、そしてサポートを可能にするフィットネス」の3項目でしょう。

つまり、第一にはプレーヤー自身がサポートし続けようと云う気持ち(意志)を持っていなければならない、第二には最良のサポートポジションへ、第三にはそれを可能にするための高度なフィットネスを身に付けていなれればならない。

サポートプレーで気を付けなければならないことは、・・・・

「今どうしたらよいか」・・・最良のサポートポジションへ・・・ですよね!!

最近のラグビーゲームでは、サポートへのコースが浅過ぎるFWプレーヤーが多く目につきます。深いポジションからのサポートこそ、優れた継続パス攻撃や有効なラック、モールのプレーを導き出す要因となることでしょう。

スピードとゲームの読みが最良のポジションを醸し出し、サポートプレーに欠かせない要因となるでしょう。特にゲームの流れが瞬時に読み取れなければ、素早いサポートプレーは不可能でしょう。

サポートプレーが予想もしないような効果を引き起こすのは、カンターアタックの局面でしょう。

優れたカウンターアタックは、最初にボールを手にしたプレーヤーが相手ディフェンダーを一人二人とかわすことからスタートするが、もしその時味方プレーヤーのサポートを得ることができれば楽々と前進することができるでしょう。

カウンターアタックが優れていれば、不用意なキックは相手チームに取って非常に危険なプレーになり、それだけ相手チームの攻撃の幅を狭めキックに対してプレッシャーを加えることは間違えないことです。

さて三番目の原理は、ボールを所有し継続プレーを可能にするためには、多くのスキルが必要になってくることでしょう。

最も単純な方法は、相手から受けているプレッシャーの最も弱い味方プレーヤーにボールを送ることです。

また相手を抜き去るランニング技術も同様に重要です。更にボールが再度獲得できる有効なエリヤに向かって蹴られたキックも、継続ラグビーのためのスキルの一つです。

状況に寄っては相手プレーヤーのタックルを受けるプレーヤーもいる、この場合先ず倒れないように踏ん張ること、そしてボールを味方に生きるプレーをするのも欠かすことのできない継続スキルになるでしょう。また、地上に倒され倒れた時のダウンボールの仕方によっては、ボールを拾い上げるか、ボールを足でヒールアウトしてかき出すスキルを駆使することによって継続ラグビーが施行されるべきであり、モールやラックが必要にになってくることが良く解るでしょう。

このように考えてくると、継続ラグビーは個人スキルとユニットスキルの両方が共に重要であることが良く理解できるでしょう。

プレッシャーの原理の応用は、相手チームから「攻撃のための時間」と「攻撃のスペース」を奪うことを念頭に置いて、実行に移さなければならないでしょう。

例え自分がタックルをするには離れた位置に立っているとしても、ボールを持った相手プレーヤーに判断を早まらせるようにプレッシャーを加えることです。

つまり相手プレーヤーの判断を早まらせることができる程、その相手プレーヤーのなし得るプレーの幅が狭まり、ついては誤った判断を下してプレーするか、不正確なプレーしかできなくなることでしょう。

また相手プレーヤーとボールを奪い合い取れなかつたとしても、なお激しくボールの取り合い続けることや、押し込むことによって、相手チームに生きたボールを出させないように最善の努力をすることが大切です。

タックルにしても優れたタックルとは、ボールを持った相手プレーヤーを1発で地上に倒すことでしょう。

また、チームとしてのディフェンスの組織化も同様に重要なことです。

以上、簡単にチームプレーの基本原理を分析してみました。

プレーヤーは、無意識で練習に参加するのではなく、ラグビーを根本から支配する4つのチームプレーの基本原理「前進」「支援」「継続」「圧力」を常に念頭において、プレーを行ってもらいたいものです。

(三)ゲームに必要な四大要素

ラグビーゲームで最高の力を発揮するためには、次の四つの要素が必要です。

(1)スピリット(精神)  SPIRIT

(2)体力(ストレングス) STRENGTH

(3)技術(テクニック)   TECHNICS

(4)人格(パーソナリティ)PERSONALITY

この一つ一つが充実し、複合した時こそ、ゲームに望ましい目的的な能力が発揮される時です。

(1)スピリットについて

自我を捨てて、チームのために貢献する犠牲的努力と、勝つ喜びに一路邁進し、ただひたすらにラグビーボールを追い求める強い情熱、障害に対してひるまず挑戦し克服する闘志や、ラグビーに対する正しい信念などは、より未知の力を引き出してくれるものです。

(2)体力について

ラグビーでは、スピード、筋力、瞬発力、持久力、柔軟性、朽ち性などは欠くことのできないまのであり、これらは運動を行なう場合の重要な要素です。

体力的に劣っていることは、技術と結びついて、技能として十分発揮されないことになる。

(3)技術について

基本技術、戦術的技術、戦術的判断は能力に合ったレベルで、より目的的に的確に身に付けていることが大切です。

立派なプレーを望むなら、優れた技術を習得していなければならないことはもちろくです。

しかし練習の時、「技術的に優れている」と云われても、ゲームに通用しなければ何の役にも立たないことです。

ゲームこそ自分の能力のベストをつくし機会であると考えるなら、次のことを何時も意識していることです。

(ア)この瞬間の最も適切なプレーは、何か

(イ)適切な位置に動いているか

(ウ)状況の判断は、的確か

(4)人格について

ラグビーゲームは、ぶつかり合う機会が多いし、プレーそのものも自由奔放な特性を持っている。

そのため、ややもすると動物的行動にのみに陥ることが多々有る。

激しいゲームの中での、フェアプレーに終始するためには、それだけの理性的な判断を必要とする。

激しい闘争心の反面、自らを律する強い理性を持っていなければならない。

故意に反則を侵したり、不正なプレー、不行跡は、プレーヤーの最も恥として戒めているのはこのためです。


(四)プレーヤーは、何をすべきか!!!

ラグビー、チームを愛し、チームを勝利に導くためには、ゲーム中プレーヤーの思うがままに動き回れる高度なフィットネスと、プレーヤー個々のスキルをできるだけ高め身に付けることが、強調されることでしょう。

つまり、ゲーム中リーダーを中心にチームワークを密にしてチームの攻撃、防御の幅を広げ勝利に結び付けるために、個々のプレーヤーがその役割を果たすために「何をすべきか・・・・」をよく理解し、よく心得て、自分の仕様とするプレーに備えて、それに必要なスキルやフィットネスをできる限り高め身に付けておくことが大切です。

プレーヤーのルールの不理解や技術や体ができていないために、ゲームに参加してもけがをしたりして、役立たずチームに迷惑を掛けることがよくある。

これを分析すれば大きく「3つ」に分けられます。

その1・・・プレーヤー個々をより強く、より速く、より機敏にすることができれば、チーム全体がより効果的なプレーができるようになるでしょう。

その2・・・「スキル」です。プレーヤーの個人スキル、チームの集団的ユニットスキルが高ければ高いほど攻撃・防御の両面において、確実なプレーとより変化に富んだプレーができることでしょう。

その3・・・「動機付け」です。チーム全体が内外に対して闘争心が激しければ激しいほど、ベストに近い「力」が出せるようになるでしょう。

この3つの分野のどれ一つを軽視しても、優れたチームが生まれないことは、一目瞭然です。

次にこれらの一つ一つについて、もう少し詳しく見ることにします。

 フィットネス

アマチュアスポーツである以上、どのチームでも全体練習を行なうには限度が

あります。特に社会人のチームではね。

したがって、個々のプレーヤーが自分の責任においてフィットネス・トレーニングを積んで身体づくりをしてから全体練習に参加すると云うことです。

全体練習の時間では、個人、ユニット、チームの各々のスキルを身に付けることのみに時間を使用消費すべきでしょう。

つまり、スキル練習をこの様にこなすだけでもかなりの運動量を要するのですから、プレーヤー自身が日常的に十分なフィットネスを実施してから練習に参加すれば、それだけ集中して練習することができ、その結果スキルの向上間違いなしです。

もう少し具体的に説明して見ましょう。

肉体的に激しいと云われるスポーツでは、どんな種類のスポーツでも基本的に要求されるのは、「スタミナ」「ストロング」「スピード」でしょう。ですから激しいスポーツの一つに上げられるラグビーですから同様と云えるでしょう。

「スタミナ」Stamin

5メートルから50メートル程度の距離を全力疾走で数多く走る、ラグビー特有の忍耐力を付け、体で覚える個人技を併せて練習すること。

パス、ハンドリング、キック、フィールディング、膝上げ、フォローアップ(サポート)、バッキングアップ(カバーディフェンス)。

「ストロング」Strong

諸処の筋肉を鍛え、腕力や脚力を強くし、筋肉全体に弾力性や粘りを付けて、強い激しい衝撃にも耐えられる身体を作る。

タックルする・される、押し合う・もみ合う、飛び上がる、転ぶ起きあがる、腕・手・指を握る、ボールを奪い合う等の体全体でする力仕事を行い、なおけがをしない身体作りをする。

スクラム、ラインアウト、モール、ラック、タックル、セービングete。

「スピード」Speed

反射反応を鋭くし、機敏な動きとダッシュ力を身に付ける。

スタートから最短距離でトップスピードに達し、急に方向を変える、急に走る速度を変える等のことを鍛え身に付けることをどのプレーヤーにも最高度のスキルを要求する。

ダッシュ、スワーブ、サイドステップ、カットイン、カットアウト、チェンジオブペースete。

「スタミナ」「ストロング」「スピード」共に、他人から与えられるものでも、天性でもなく、自分自身で努力して身に付けるものであると云うことをよく頭の中に銘記して、体を鍛錬し練習に励んで下さい。

フィットネス・トレーニングの詳細な説明は、本書の別項にて致します。


 スキル

ラグビーのスキルには、2つの側面があります。

その一つはある動作を「いかに行なうか」(HOW)と云うことであり、もう一つはそれを「いつ行なうか」(WHEN)と云うことです。

ラグビーに必要な個々のスキルは、英語のアルファベットのようなもので、これを知らなければ英会話もできないし、これなしでは英語で自己を表現する方法が無くなってしまいます。

攻撃防御両面でのあらゆるプレーの可能性からスキルを取捨選択し、そのスキルを「いかに行なうか」「いつ行なうか」と云うことです。

つまり、あらゆるプレーの可能性から「どのスキル」を「いつ」「いかに」使うべきかと云う判断力が大切になります。

より具体的な例で  説明して見ます。

或プレーヤーがボールを持って前進しており、そのプレーヤーに相手のディフェンダーが接近して来たとします。

ボールを持ったプレーヤーは、攻撃を継続させるために、次の4つのスキルの内一つを選択しなければならない。

ア 自ら走って相手ディフェンダーを抜く

イ より良いポジションにいる味方のサポートプレーヤーにボールをパス

ウ ボールを生かせるような方法で相手ディフェンダーに当たる

オ エフェクティブエリヤにボールをキックする

もしも此のプレーヤーに相手を抜く能力が無かったり、パスやキックが上手に出来無いとすれば、選択のスキルの数が少なくり、ひいてはチーム全体の攻撃能力が狭められることになるでしょう。

従ってプレーヤー個々のスキルを向上させ身に付けさせておくべきでしょう。

しかし、ただプレーヤー個々がスキルを習得するだけでは、不十分です。

いかに優れたスキルを身に付け保持していても、使うタイミングとか、選択を誤れば、効果は期待できないでしょう。

先の例を再び使って、仮に此のプレーヤーがゲーム中に絶妙にコントロールされたキックを放ったとしても、もしそのプレーヤーの周辺で最良のポジションにサポートプレーヤーがノーマークでいた状況下で、もしこのようなキックを使ったとすれば、そのプレーヤーはキックを使うタイミングを誤ったことになつたかもしれないでしょう。


 動機づけ

「動機づけ」と云うとすぐ思い浮かべるのは、試合前のロッカールームで絶叫したり、練習中に大声を張り上げてチーム・メイトを激励する光景でしょう。

勿論、この様な方法も時と場合によっては大変有効な動機づけとなるでしょう。

つまり、究極的には、個々のプレーヤーそしてチームが確固としたプライドを持っていることでしょう。プライドを持ったプレーヤー達は、何時も自分のベスト尽くさない限り満足することはないと云う、またこの気持ちが彼らをして自ら優れたプレーへと駆り立てるのです。

この様な目的を持って練習するには、次の4点に留意して練習計画を立てると

よいでしょう。

ア プレッシャーの加わっている練習

練習方法は、常に実戦との関連性を持って考案されるべきでしょう。実戦に役立つスキルを習得し向上させる唯一の方法は、出来る限り試合に近い状況で継続的にプレーヤーを晒すことです。

「テクニック」(Technics)とは

ある一定の動作の形を示すものであり、例えばボールをプレーヤー‘A’からプレーヤー‘B’へとパスする動作が上げられるでしょう。

この様にして単純にボールをパスするだけなら、どんな初心者でもコーチングを受ければ出来るようになるはずです。

これは、パスの「テクニック」を習得したと云うことになるでしょう。

「スキル」とは

テクニックをこの様にして習得したけれどその様なテクニックは、実戦ではあまり役に立たないことが有ります。その理由は、実戦ではその「テクニック」をもっと素早く使わなければならないし、同時に15人の相手プレーヤーがこちらに襲いかかつて来るのです。

この様な時、実戦である動作を駆使するための能力を「スキル」と云っている。

つまり、「テクニック+プレッシャー=スキル=実戦」

スキルを上達させるためには、個々のプレーヤー、ユニット、チームの進歩に合わせて段階的にプレッシャーを変化させて行くことが大切です。

また、テクニックが完成していないのにプレッシャーを加えても無意味でしょう。それは、段階的にプレッシャーを増し加えて行きプレーヤーに自信を持たせて、

最終的には、試合の状況にまで引き上げてくることが望まれます。

もっとも、スキル習得の過程では、成功率を高めるために99%以下のプレッシャーに止めておくことも大切です。

  キーファクターの分析

プレーの上で問題が生じた時には、その原因を究明して、問題を解決していかなければならないことが起きます。

この場合、問題が存在することを発見すること自体はそれほど困難ではないが、その原因を究明するとなると容易な作業ではないでしょう。そこで原因究明のためのガイドラインを予め作成しておくとよいでしょう。だから、原因究明のガイドラインとして、各プレーの「キーファクター」を分析しておくとよい。

キーファクターは、あるスキルの本質的な構成要素で、これらの要素が正しく

遂行されなれればそのスキルは、うまく成立しないでしょう。

一例として、ラインアウトのキーファクターを挙げてみます。

(1)  スローイン

(2)  ジャンプとキャッチ

(3)  サポート

(4)  バライティー

この4つの要素のどれか一つが欠けても優れたラインアウトプレーは、不可能となるでしょう。

次に地上のボールを拾い上げるプレーのキーファクターを挙げてみます。

(1)  ボールへの接近

(2)  膝を曲げる

(3)  拾い上げる

この3つの要素に絞られるでしょう。従って、あるプレーヤーが何時も地上のボールを拾い損なうような場合には、3つの要素のうちのどれかに問題が有るはずです。

そこでその直接の原因を究明することができれば、後はその問題点を修正する方法を考案し、実行すれば良くなると云うことです。

スキルの欠点を分析して、そのボイントを効果的に修正しないと、例えばパスの悪いプレーヤーに「もっと練習すれば自然に上手くなるよ」を繰り返し云っても効果は上がらないでしょう。

しかし、「ボールに向かって手を伸ばせ」とか「パスする方向をしっかり見ろ」とか「レシーバーの前に放て」等と云うようにポイントを具体的に修正しることが望ましいでしょう。

  自由にスキルが発揮できる環境づくり

時としてプレーヤーの中に特上のスキルを生まれ付きの能力として持っている者もいます。

しかし、その様な生まれ付きのスキルは、プレーヤーが自由にそれらを使って好いという環境に置かれていない限り、宝の持ち腐れで終わってしまうことが多いのでは無いでしょうか。

大切な事は、或プレーの結果であり、方法ではないと云うことです。例えば、どの様な格好でパスしても、結果的にパスの役目を果たしていれば良いと云うわけです。勿論、パスが上手く行かない時には、キーファクターに照らし合わせてその原因を究明すれば良いことですから、プレーヤーが持って生まれた能力をわざわざいじりまわす必要は無いでしょう。

この様に生まれ付きの能力を引き出す方法としては、まずプレーヤーが本能的に動かざるを得ないような状況にプレーヤーを置いてやることでしょう。そして実際にプレーをさせて見れば、その結果プレーヤーの生まれ付きのスキルを導き出すことができるでしょう。

格言すれば、説明に長時間掛けるよりも、プレーヤーをそうせざるを得ない状態に置くことでしよう。そのためには、その様なこと可能な環境を練習中に作ればよいでしょう。

  チームとして具体的な課題を提起して追求して見ましょう。

(1)積極的、かつ確実なプレーの追求

(2)組織や他人に頼らない、個人の強化

(3)速攻や奇襲を得意手としてではなく、常とう手段で。

(4)バックスの「揺さぶり」意識とその修正

(5)低いタックルの習熟(一対一で、一発で倒す)

(6)バックスの縦→横→縦の習熟

(7)パス・ダミーの習熟

(8)渾身の力を込めたキック

練習の重要性は、誰もが理解し分かっていることです。しかし、8つの課題を克服するためには、多くの時間を費やして練習すべきでしょう。

その結果、プレーの正確度、習熟度が相手を上回り、タックルやセービング等の地味で簡単な基本プレーを体で覚え込むまで徹底的に反復練習した成果が、勝利への道を切り開いて行き、個人とチームがプライドを持って戦うことが出来る様になるのです。


(五)「いいプレーをする」

いいプレーとは、どう云うものだろうか?

ラグビーのスキルとは、2つの側面があって、その一つがある動作を「如何に行なうか」と云うことと、もう一つがその動作を「何時行なうか」と云うことです。

そしてチームとしての集団的スキルが高ければ高いほど、そのチームが攻防の両面に相手よりもより変化に富んだプレーが行なわれる。

だから一つ一つのプレーが単発で終わるのではなく、その結果が良くても悪くても次のプレーにと継続しているのです。ですからプレーを行なう上でそれが連続プレーの一環であることを認識し、次のプレーが継続して行くように意識してプレーを行なうことです。

例として、誰でも行なう「パス」のプレーを取り上げて説明してみます。

パスには、普通BKが行っているベーシックパスのほか二次攻撃などでのスクリーンパス、思い切って方向変換を図ってのランニングスペースを作る時に行なうスイッチパス、SHがスクラム、ラインアウト、ラック、モールからよく行なうスクリューパスやダイブパス等に分けられるが、ここでは最も基本となるベーシックパスについて考えてみます。

ベーシックパスの基本には、七つのポイントが有ります。

(1)先ずパスをする前に捕球する時の動作が大事です。手の平を一杯に開いて、ボールが来る方向に素早く両手を伸ばしながらボールを捕りに行く。

しかし、決して来たボールを体の中心で受けるのではなく、またボールの中央から下の半分に親指を掛けて肩口あたりで捕球するとよい。(自分の首を両手で締めてみて下さい、親指の位置をよく覚えておいて下さい、親指を手前にし開いた手が、これが正しいボールの掴み方の手です)

つまり、次にボールをパスできる姿勢でボールを捕球、この形でボールを捕球すれば、一歩走る間に次のプレーヤーにパスをすることができるでしょう。体の中央でボールを受けると、パスの体勢を一度作ってからパスしなければならず、その間に二三歩走り前進し相手に接近してしまうので、次のプレーヤーに良いパスが送り難くなるでしょう。

(2)次にパスを送るプレーヤーをよく見てパスをする。これはパスコントロールを良くする条件の一つです。

(3)ボールは、両手で持ってパスする。ミスしないためにも重要なことです。

(4)パスは、特に利き腕となる内側の腕を伸ばし、大きなスイングでボールをパスする。伸びの有るパスとは、距離が出て、無理なく捕球できるボールことで、きついパスとは違うのでよく注意して欲しい。

(5)素直な取り安いボールであること。無理なクイックパス等をしようとしてボールに全然伸びがなかつたり、急激にドロップしたりするようなボールでは駄目です。パスは、スイングでボールを投げる。

(6)パスのボールは、レシーブプレーヤーのやや前方に投げる。さらに細かく云えば、パンツの紐の部分の前にボールを送れば、楽に捕球ができて落球ミスが少なくなり、次のプレーヤーヘのパスも楽にできることでしょう。

(7)パスをする瞬間には、ゴールラインめがけて体が真直ぐに向くように立て直す。難しい技術ではあるが、これはラインの横流れを防ぎ、外側に広い大きなランニングスペースを作り出すための基本技の一つです。

単にボールをパスてるプレーを一つ取り上げても、トライや前進に結びつくように正確に行なうためには、これほど多くのことが要求されるのです。

その目的は、次から次へと継続して動きやすく前進しやすい状態でボールが渡り、それが外側の広い大きなランニングスペースを作り出すことになるのです。

ラグビーの標語に“一人は15人の為に、15人は一人の為に”とあるのは、精神面を強調する言葉であると同時に、ラグビーのプレーの真髄を言い表している言葉でも有るのです。

最初のプレーヤーが作った僅かな優位性が、次から次と味方のプレーヤーに引き継がれて行く間に、小川の水が大河と成るように小さなきっかけが大きなチャンスに成り、相手ゴールへのトライに向かって走り込むことになるのです。

正確なプレーは、基本のプレーからほんの僅かな優位性を獲得する手段に他ならないのではなかろうか。言い替えれば、正確な基本プレーが出来るプレーヤーが、優位性を稼げるプレーヤーと云えるのでしょう。

スーパーマンのようなエネルギッシュな体力を身に付けた者が、ラグビーの一つ一つの基本プレーを正確に身に付け実行することができるならば、これは、かなりのハイレベルのチームのゲームでも通用するはずです。また、前進、サポート、継続、プレッシャーの四つのチームプレーの基本原理のラグビーが忠実にプレーできるプレーヤーは、ラグビーができる堂々たる体力の持ち主と言えるでしょう。

フィットネス等に取り組み体力を作るのと同じように、正しいプレーを行なうことを見直して、基本プレーが完璧に実行できるようになって欲しい。

効果的な練習を!!!!!

どんなにしっかりしたラグビー理論を持ち体力が付いたとしても、プレーヤーの基本技術がしっかりしていなければ、強いチームにはならないでしょう。

つまりプレーヤーは、基本技術をしっかり身に付けて、判断力を伴うプレーが行なえれば、プレーに自信とプライドを持って戦える様になることでしよう。

そのために、是非効果的な練習を行なうべきです。


(六)効果的な練習で頭一つ抜け出そう

個々のプレーヤーが他のプレーヤーよりも頭一つ抜け出すには、次に掲げる五つの点に留意して効果的な練習を行なうことを望みます。

 「練習の目的をハッキリさせる」

練習で行なうことは、それぞれ意味がある。

準備体操は、体をほぐし、暖め、激しい運動に備えるために行なう。(いくら好調でも、ウォーミングアップの時から張り切って飛ばす必要は全然ない。リラックスしてしっかり体をほぐすことが大事なのです)

ランニングやサーキットトレーニングでは、スタミナを付けることと、筋肉のでしょう。(楽してスタミナを付けようと云うのは、虫が良すぎはしませんか。スタミナ養成には、苦しさはつきものでは・・忍の一字で取り組もう)

ラン・パスやタックルの練習は、基本技術の養成や個人スキルの向上に・・。  フォーメーションを組んでの練習は、常に実戦を想定して・・。(ボールを持った練習は、常に実戦を想定している。ただ漠然とボールを回すだけではなく、試合の時と同じ気持ちで真剣に)

そんなこと百も承知だよと云うかも知れないが、でももう一度毎日の練習を振り返って見よう、与えられたスケジュール、練習メニューをただこなしているだけでは無いだろうか、苦しいランニングが早く終わればいいなぁと思っているのではないか、「今、何のための練習をしているのか」と常に考え、練習メニューを理解していれば、やる気だって湧いてくることでしょう。

ただ体を動かすだけではなく、頭を使うことが大切です。これができれば、同じ時間練習しても、数倍やったぐらいの効果があるでしょう。そして、自分の弱いが見えてくるでしょう。スタミナが足りないと思う人はランニングの量を増やそうとするだろうし、パスが下手な人はラン・パスに特に真剣に取り組む様になるはずです。

とにかく他のプレーヤーと同じメニューをこなしているだけではだめ、自分のスキルや技術を向上させるために色々と考えて練習に臨む様にしょう。


 「自分自身の目標を心に決めて」

自分自身の能力を見極めるには、自分自身を他のプレーヤーと比較するしかない。つまり、足の速さ、キック力、ガッツが一人よがりで「俺は、強いんだ」と思っているようでは向上は無い、好敵手を見つけて争い合うそして初めて自分を冷静に見つめることができるでしょう。

自分との戦いだ、なんてかっこいいこと云うが、単調でとても長続きはしない。「彼奴にだけは、負けたく無い」と云う存在がいれば以外に頑張れるものです。

好プレーヤーには、必ずと云っていいほど心に秘めたライバル・プレーヤーがいるとか。チーム・メイトでもいい、対戦相手の対面のプレーヤーでもいい、それで物足りなかったら全日本のプレーヤーでもいいですよ。

ライバルのプレーヤーを心に決めて目標にする、それが強くなるための一番の早道です。(ライバル・プレーヤーがいると練習にも張合いが出て来るし、妥協しないで真剣に争い合えるライバル・プレーヤーの存在が君の能力を高めるのだ、負けるなよ君のライバル・プレーヤーに・・・頑張れ!!!!)

 「俺は強くなるんだ !! と云う意欲を持つ」

ラグビーに限らずスポーツには、いろいろな魅力がある。

汗を流す爽快さ、身体を鍛えることの充実感、チーム・メイトとの友情、だがスポーツでは何物にも代え難いのは試合に「勝つ」ことの喜びです。

「勝つ」喜びを知る者は、どんなに辛い練習だって耐えられる。

「勝ちたい、そのためには強くならなければ」と純粋に思えるのだ、そしてその目標に向かって少しでも自分のスキルを高め様と努力する。

押し付けられた練習をただこなすだけでは、強くはなれないと云うことを常に考え、目で見る、耳で聞くと、他人から見れば笑われるかも知れないが勝つことへの執念と眼力を養うためなら、ネコの子にでも“にらめっこ”をする。

ステップの技術を磨くために“人混みの中を早足で歩く”なんてこともする。本人は「真剣」なのですよ。

「勝つ」と云う何事にも代えられない、喜びを味わうためにやっているのです。(意欲がある人は、練習時間以外でもパワーアップに努め、良いと聞いたことは一度やって見ては・・・・・・・)


 「チームの中の『自分』をよく知る」

試合の戦い方は、監督やコーチがアドバイスしてくれる、経験豊富な監督やコーチの云うことはまず間違いないし、それに従っていればチームの力や個人の力を有効に引き出せるはずです。

ただ漫然と監督やコーチの云う通りに動いていればいいと云うことではない。  自分達個々のポジションの適応は、個々のプレーヤーがどんな特徴を持ちどうすればその特徴を活かして、チームの特徴にすることができるかをプレーヤー個々が理解できる様で有れば、監督やコーチのアドバイスも無駄にはならないでしょう。(ラグビーチームの内には、10の異なった役割を持ったポジションに分かれていて、それぞれに適応を必要としています。

経験の少ない君は、思い切って自分の「最適のポジション」はと、経験豊富な監督やコーチに相談して見ては・・・?)

自分のチームは、FW戦が有利なのかBKに回した方が好いのかと、ゲームに臨むプレーヤー一人一人が考えて動かなければならない。

(プレーヤー一人一人が自分の役割を理解しているチームほど強い、プレーヤー一人一人が自分はどんな働きをするのが最良なのかを常に考えておくこと)

常に「チームの中の自分」を見つめ、自分の特徴がどうすればチームの中に生き、どうすればチームの持ち味が生まれるかを考えましょう。

この様なプレーヤーが集まってこそ真のチームワークが生まれ、勝てる強いチームが出来上がることでしょう。

(試合で普段の実力を出し切るには、ハートも鍛えておかなければならない、精神面を鍛える方法は色々有りますが、「勝つ」ことを思い浮かべて行なうイメージ・トレーニングは意外と効果有りですよ・・・・・・)


 「工夫して練習に取り組む」

真面目にコツコツは・・・・・・大切なことだ。

しかし、それだけでは「力」が付くとは限らない(口で練習するよりは)もつと柔軟な発想でラグビーに取り組もう。

例えば、腕立て伏せが100回連続ヒーヒー云いながら出来ても偉くはない、ラグビーは瞬発力の勝負だ、20回でもいい0.1秒でも早く勢い好く体を押し上げる様に行なう、この方が実戦ではよほど効果が有り生きるのではなかろうか。

自主練習の時も、ついラグビーに結び付けて練習してしまうが、24時間ラグビー漬けではしんどいことですよね。

気分転換に他のスポーツにチャレンジして見てはどうですか。

バスケットは、ボールのハンドリングとポジショニングに効果が有ると思うし、テニスは、ステップの能力を鍛えるし、相撲やレスリングの格闘技もモールやラックそしてタックルを強くするのにもってこいです。

この様に、他のスポーツだって体を動かし頭を使うことには違いないので、きっと何かに役立つはずです。

試合前日とか直前に「落ち着いてプレーができるかな」「あの練習が不足だったのでは無かったかな」等と不安になりがちです。そんな時には、試合の光景を思い浮かべて見ることです。

「Aから出たボールをBがパントして、俺が走りボールをワン・バウンドで受け、ゴールに飛び込んでトライですよ・・・・」

「相手がボールを持って突進して来る、それに横からタックルに飛び込む」

こんな具合に試合を組み立て、経過を自分達に有利なことやプレーすることを頭で考えてどんどん進めて行く。

テスト・マッチに出場するプレーヤー達が、良くやっていると云われる「イメージ・トレーニング」がこれだそうです。

みんなも、やってみては・・・・・・・・・・